伯方雪日の罵詈淘奴日記

罵詈淘奴=バーリ・トゥード=ポルトガル語で「なんでもあり」です
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<書評> 明治探偵冒険小説集1 黒岩涙香集
著者:黒岩涙香(伊藤秀雄・編)
出版社:筑摩書房(ちくま文庫)


面白そうだなあと思っていたら、友人から誕生日プレゼントとして頂戴しました。ありがとう!
涙香といえば、「巌窟王」や「ああ無情」の翻訳が有名(らしい)ですが、実は日本のミステリの元祖な人でもあります。
本書はその代表長編「幽霊塔」と短編「生命保険」を収録。
「幽霊塔」はイギリスの小説の翻案だそうで、舞台はイギリス。しかしこの頃の小説はわかりやすくするためなのかなのか、登場人物の名はすべて日本人になっています。しばらく舞台がイギリスとは気づかなかったよ。
ちなみに主人公の一人称は「余」です(笑)。
いや、これがなんというか面白いんですよ。書かれたのは1899年。うーん、漱石がデビューもしていない頃かよ。
もう、通俗の極みというか、危機また危機の連続サスペンス。新聞連載のわりにはさほど弛みもなく、物語の整合性も意外としっかりしている。

「生命保険」はさらに十年近く前に書かれた短編。いや、これは紛うことなき見事な本格ミステリです。
うむむ、いやあおもしろかった!
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 23:13 | comments(17) | trackbacks(1) |