伯方雪日の罵詈淘奴日記

罵詈淘奴=バーリ・トゥード=ポルトガル語で「なんでもあり」です
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最近読んだ本3
京極夏彦「邪魅の雫」(講談社ノベルス)

ついに出たシリーズ最新作。
うーん、これはどうか。後半急ぎすぎでバタバタ事件が起こるので、このネタならもっと長くして前半のネットリ感を続けて欲しかった。
あと、事件の性格的に、京極堂の憑き物落としシーンにあまりカタルシスがない。その人たちに長々演説ぶってもしょうがない気が。そもそも京極が出てくる必然性も薄いような。
面白くないわけじゃないです。ハードル高いだけで。


乾くるみ「リピート」(文藝春秋)

タイムスリップものですが、これは面白かった。
ありえない状況における設定をきちんと作って、その中で成立する論理で遊ぶ。いいなあ。こういうの書いてみたい。


島田荘司「UFO大通り」(講談社)

黄金期の御手洗もの中編を二編収録。
異常すぎる事件をあれよあれよと収束させる力技は見事なのだが、メインとなる部分のトリック(というかネタ)が二つともまったく同じというのはどうなんですか。
「傘を折る女」は最初の章(御手洗が安楽椅子的に推理する)だけでもいいと思った。


道尾秀介「骸の爪」(幻冬舎)

早くも確立しつつある道尾節の炸裂。いくらなんでもそこまでわかっちゃうのか探偵の人、と突っ込みたくなるような、伏線とその回収のてんこ盛り大サービス。すげえ。


| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 20:40 | comments(27) | trackbacks(103) |