伯方雪日の罵詈淘奴日記

罵詈淘奴=バーリ・トゥード=ポルトガル語で「なんでもあり」です
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<映画評> 力道山
監督:ソン・ヘソン
主演:ソル・ギョング/中谷美紀/藤竜也/萩原聖人


試写会です。
なんにも告知なかったのに、いきなり主演のソル・ギョングの舞台挨拶があってびっくりしました。しかもなぜか琴欧州まで登場。ふはは、でけえ!!
映画の感想を端的に言うと、「肝心なところ以外は凄くいい映画」というもどかしさ満開の感じですね。
肝心なところというのは、つまりソル・ギョングの力道山が普通の兄ちゃんにしか見えん!てのが第一。
この役のために30キロ近く増量したとか言ってたけど、ぜんぜんまだまだ迫力不足。服着ると異常なほど普通人。
第二に、やはり日本語知らない人の日本語セリフはきつい、という点。在日一世であることを隠し続けた力道山だが、やはり聞いてすぐにわかるようなアクセントじゃまずいでしょ。
ていうか丸暗記のセリフでは、どうしても言葉の魂が感じられず残念でした。
その他はかなりいい映画。美術、脚本、撮影が基本に則ってしっかりしている。
倍達やグレート東郷は出るのか、とか若き日の猪木と馬場は、とか興味深く見てましたが、その辺は端折られてました。
鬼の柔道家、木村政彦(なぜか役名は井村)役の船木誠勝は、昭和らしからぬハイブリッドボディで違和感ありありでしたが、武藤や故・橋本らプロレスラーのいい演技も見もの。
あ、エリオ・グレイシーと闘ったことのある木村政彦役を、エリオの息子ヒクソンと闘って引退した船木が演じるのも因縁でしたね(マニアネタ)。
格闘技好きを差し引いても、なかなかの映画だったと思います。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 映画評 | 22:21 | comments(3) | trackbacks(91) |