伯方雪日の罵詈淘奴日記

罵詈淘奴=バーリ・トゥード=ポルトガル語で「なんでもあり」です
CALENDER
<< October 2006 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+RECENT TRACKBACK
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+LINKS
+PROFILE
+OTHERS
最近読んだ本3
京極夏彦「邪魅の雫」(講談社ノベルス)

ついに出たシリーズ最新作。
うーん、これはどうか。後半急ぎすぎでバタバタ事件が起こるので、このネタならもっと長くして前半のネットリ感を続けて欲しかった。
あと、事件の性格的に、京極堂の憑き物落としシーンにあまりカタルシスがない。その人たちに長々演説ぶってもしょうがない気が。そもそも京極が出てくる必然性も薄いような。
面白くないわけじゃないです。ハードル高いだけで。


乾くるみ「リピート」(文藝春秋)

タイムスリップものですが、これは面白かった。
ありえない状況における設定をきちんと作って、その中で成立する論理で遊ぶ。いいなあ。こういうの書いてみたい。


島田荘司「UFO大通り」(講談社)

黄金期の御手洗もの中編を二編収録。
異常すぎる事件をあれよあれよと収束させる力技は見事なのだが、メインとなる部分のトリック(というかネタ)が二つともまったく同じというのはどうなんですか。
「傘を折る女」は最初の章(御手洗が安楽椅子的に推理する)だけでもいいと思った。


道尾秀介「骸の爪」(幻冬舎)

早くも確立しつつある道尾節の炸裂。いくらなんでもそこまでわかっちゃうのか探偵の人、と突っ込みたくなるような、伏線とその回収のてんこ盛り大サービス。すげえ。


| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 20:40 | comments(28) | trackbacks(103) |
文庫でたよ。
さて、無事に「誰もわたしを倒せない」文庫版、発売されました。
買ってくださった皆さん、ありがとうございました。

本日は「LOVE書店」の配布開始日でもあったようです。
ラーメンズ片桐さんと僕が語らう小コーナーがありますのでよろしければごらんください。
これは、注意しないとすぐになくなっちゃうと思います(書店店頭で配布するフリーペーパーです)。

東梅田の地下にある某書店で二面積んでいた僕の本を、そっと三面に変えたのは僕ではなく連れの友人です。すみませんでした。ぼくは黙認しただけです。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 作家活動 | 21:00 | comments(10) | trackbacks(2) |
日記体制変更
ここのブログは、mixiと連動して運用していたのですが、まあさしたる意味もなく、今日から独立させることにしました。
要するに、mixi内でも別の日記を書きます、ということです。
ここではトピックのあったときに記す、という感じになっているので、mixiではその日あったことをダラダラと垂れ流すような日記にしようと思います。

mixiでは日記は「友人のみに公開」にしました。
マイミクは基本的に面識のある方にお願いしています。

ということで、ご報告。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 罵詈淘奴(雑多なこと) | 14:45 | comments(11) | trackbacks(167) |
最近読んだ本2
スーザン・A・クランシー「なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか」(ハヤカワ文庫NF)

アブダクションの、というかアブダクティーの心理を研究する学者によるノンフィクション。
どうも著者にこのテーマに関する熱意が感じられなくてあまり面白くない。特に目新しい視点もなし。


山田正紀「カオスコープ」(東京創元社)

御大にしていまだに新しさに挑戦し続ける山田正紀の最新作。
なかなか世界観が掴みづらいけど、見えてからは一気、というさすがSF畑のヒトの本。これはなかなか。
「ある映画にインスパイアされて書かれた」と書いてあったので、「ふふん、あれだな」と思って創元の編集さんに訊いたら、まるで違ってました。とほほ。


多田文明「ついていったらこうなった」(彩図社)

キャッチセールスや宗教勧誘、電話営業などに対する体当たり潜入レポート。
すごく面白そうなネタなのに、うーむ、つまらんなあ。
この人、ミョーに頼りなくて、向こうの言うことに納得しそうになったりして危なっかしい。
文章も練れてなくて突っ込みも甘い。


島田荘司「光る鶴」(光文社文庫)

ノベルス「吉敷竹史の肖像」に書き下ろし短編を加えての文庫。
最近島田荘司は狂ったように本を出していて、文庫化や全集にまで加筆や書き下ろしを加え、鬼神のごとき仕事量。
とはいえ、その荒さには少々疑問も。
この本の書き下ろし短編「電車最中」もそう。いくらなんでもこれはちょっと。
鹿児島の刑事が吉敷と旧交を温める、という話ならその部分だけでいいのに、めちゃめちゃ中途半端なミステリともいえないような奇妙な話にされ、ちょっと萎え。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 02:21 | comments(10) | trackbacks(0) |
ハカタVOW(痔編)
これはだいぶ以前に本家VOWにも載っていたネタなんですが、偶然街で実物を発見して嬉しくなって撮ってしまいました。

「あ! 俺の名前使えるやん!」と思いついてほくそえむ辻院長の顔を想像するとほほえましいですね。

| 伯方雪日(はかたゆきひ) | ハカタVOW | 22:10 | comments(26) | trackbacks(6) |
宣伝2
「誰もわたしを倒せない」文庫版、いよいよ今月24日ごろ発売です。
帯がついたバージョンは僕も初めて見ました。
解説は乾くるみさんです。よろしくお願いします。
目指せ10万部!!




なお、新作長編はリライト絶賛行き詰まり中……ってほどでもないのですが、なかなかまとまった時間が取れなくて。そろそろスパートかけます。
これの前に、12月発売の「ミステリーズ!」に新作短編が掲載予定です。こちらもよろしく。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 作家活動 | 22:40 | comments(6) | trackbacks(3) |
宣伝
現在発売中の「ミステリーズ! Vol.19」(東京創元社)と「ジャーロ No.25」(光文社)にエッセイを寄せています。
機会あればご覧ください。よろしくお願いします。
前者は「ミステリーズ・バー」という酒に関するコーナー、後者は本格ミステリ作家クラブ会員持ち回りの「私の愛する本格ミステリ」というコーナーです。

| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 作家活動 | 22:17 | comments(9) | trackbacks(0) |
最近読んだ本その1
すっかり更新遅れてますな。まあいいや。
読んだ本全てをレビューしているわけではありません。


道尾秀介「背の眼」(幻冬舎)

「向日葵の咲かない夏」で打ちのめされた道尾秀介のデビュー作。
これまたいいです。いろんなネタを惜しげもなくガンガンつぎ込んでくる姿勢に好感。作品はホラー感バリバリながら、本人は妙に軽い人です(笑)。


大森望/豊崎由美「文学賞メッタ斬り! リターンズ」(パルコ出版)

定石どおり前作よりパワーダウン(笑)。該当本を読んでなくても十分に面白かった前作に比べ、「読んどいたほうが面白いな」程度になっちゃった気が。


アレックス・バーザ「ウソの歴史博物館」(文春文庫)

もっと面白くなれるはずなのに、もどかしい。
現代もののほうが面白そうなのに、古い話が多くて残念。
あと図版とかもっとあればなあ。


石持浅海「顔のない敵」(カッパノベルス)

対人地雷ミステリー短編集。ってなんなんだ(笑)。
この人が根っから本格だなあと思うのは、どうやったかとか誰がやったかとかには緻密で面白い論理でグイグイ迫るのに、犯人そのものへの処断とかその後についてはすっげえ淡白なところ。
この乾いた感覚は好みです。


小島一志/塚本佳子「大山倍達正伝」(新潮社)

メタクソ面白かった。「実録!! 極真大乱」と双璧をなす今年のベスト本。
「空手バカ一代」で築き上げられた大山倍達というファンタジーを、徹底的な取材でひとつひとつ突き崩していく。
何がすごいって、これだけ全てがウソだったことが露呈されながら、著者の心にも、読者の心にも依然大山ファンタジーが厳然と存在し続けていること。


まったく関係ないけど、ラーメンズ片桐さんに自著をプレゼントしました(画像掲載の許可は得ています。無断転載を禁じます)。

| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 22:53 | comments(9) | trackbacks(3) |
HERO’S
秋山、強い!
それほど好きな選手でもなかったけど、この勝負強さは本物かも。
認めざるを得んな。シウバとかとやったら面白いやろなあー。

金子、弱い!
これならまだ坂口憲二の兄を出したほうがマシかも(パンクラスで12月デビュー予定)。

前田、見ていてつらい!
金子参戦に怒り狂ってましたが、完全にそれが煽り用のキャラとして谷川に利用されているのが悲しい。
あれだけボロクソに文句言っても、結局マッチメイク自体には何の権限もないお飾りであるのが露呈されるばっかりで痛々しい。

以上、簡単な感想。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 罵詈淘奴(雑多なこと) | 23:49 | comments(13) | trackbacks(10) |
帰尼
というわけで、東京から帰ってきました。
いやー疲れたよ。

それにしても鮎川賞のパーティー、年々参加人数が肥大化してませんか。立錐の余地なしとはまさにこれか!て感じ。人人人で吐き気が。
おかげでただでさえ少ない知り合いにもなかなか会えず。
結局夏来さんとは一度も会えなかった。坂木司さん、佳多山大地さんにも会えず。なにをしてるんだ、俺は。笹川さんは来てなかったみたいだけど。
しかし、文庫の解説を書いていただいた乾くるみさんには無事ご挨拶できた(向こうが見つけてくださったのだが)し、最近少しメールのやりとりをした杉江松恋さんともご挨拶して格闘技話を少々出来たのがせめてもの幸い。
あとはアンソロジー仲間の道尾秀介さん、大山誠一郎さん、村崎友さん、福田栄一さんらと歓談。
毎年二次会は本屋仲間とかと行くのですが(鮎川賞はミステリ好き書店員も招待される)、今年は道尾さんに誘われたのでいそいそと着いていったら、なんと居酒屋の大部屋で、あえて敬称略の綾辻行人、我孫子武丸、法月倫太郎、喜国雅彦、竹本健治、大森望らと合流してしまったのであった。ひえー。
まあせっかくなのでご挨拶。意外と「誰もわたしを倒せない」を読んでくださっている方が多く、また好意的な言葉も頂くので嬉しいのであるが、どうしても、「で、次の作品は?」と聞かれるので恐縮の至り。
どうやったらペース上げて書けるんだろう。仕事辞めるしかないのかなあ。このへん我孫子さんから真摯な助言を頂きました。ありがとうございます。
特に嬉しかったのは、その場にはいらっしゃらなかったけど、小野不由美さんが「誰も」をすごく褒めてくださってたらしいことを聞いたこと。これはすごい励みになりました。

というところで、ホテルに帰還。翌日、翌々日は遊びまわってました。その辺のところは気が向いたらまた書きます。


| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 作家活動 | 20:48 | comments(4) | trackbacks(20) |
上京
明日六日、ちょっと東京に行ってきます。
毎年恒例の鮎川哲也賞パーティーです。
まあそれほど業界内に知り合いのいないハカタなので、飲みだめ食いだめに専念することでしょう。
笹川さん、夏来さんは来るのかな〜。

翌日は東京にいる大学時代の友人たちと飲み会予定。
日曜に帰ってきます。

土日とも昼間にすることがなくて、どうしようか考え中。
最近かなりバタバタしてるのでのんびり本でも読みたいのだけど、せっかく東京にいるからどっかいかねばという貧乏性。
うーん。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 罵詈淘奴(雑多なこと) | 20:35 | comments(25) | trackbacks(9) |
「誰もわたしを倒せない」文庫版
わあ、知らないうちに表紙画像がアップされている。
あの、まだ僕もここで初めて見たんですが……。まあいいか。
グーがチョキになってます。はは。
たぶん今月24日ごろに店頭に並ぶのではないかと。

なお、11日ごろ発売の「ミステリーズ!」にもエッセイを寄せています。

皆さん、よろしくお願いします。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 作家活動 | 19:36 | comments(4) | trackbacks(158) |