伯方雪日の罵詈淘奴日記

罵詈淘奴=バーリ・トゥード=ポルトガル語で「なんでもあり」です
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オーケン、お笑い、玉子
今日はオーケンののほほん学校書籍化記念トークライブに行ってきました。ふだん新宿のロフトプラスワンでやってるイベントの関西出張版ということで。
いやーやっぱ僕はオーケンとツボが似てて楽しかったです。やたらカラオケで歌いたがってたけど、正直バカビデオ見ながらのトークのほうが断然面白かった。
カラオケでは、なぜか「あずさ二号」とか「悲しい色やねん」とか歌って、満を持して「踊るダメ人間」を歌ってくれたんだけど、あれーって言うくらい周りは盛り上がってなくて、そうか今のファンはもう入れ替わって特撮(オーケンの今のバンド)世代のほうが多いんだ、とちょっとしんみり。
しんみりといえば、奥崎謙三が参院選に立候補したときの政見放送という激レア&激オモビデオが流されましたが、「このビデオ、中島らもさんに借りたんだけど、返せなくなってしまいました」という言葉にまたしんみり。
いや、それにしてもこの政見放送、面白すぎ。また見たいです。国家、政治家、国法を何度も何度も同じ言葉でこれでもかと罵倒するのはいいとしても、その国家に支配されている我々国民に対しても、「無知蒙昧にして、重症のキチガイ」ですからね(笑)。この言葉も五回くらい言ってました。
奥崎謙三を知らない人は、ツタヤにでも行って「ゆきゆきて、神軍」を見てください。

さて、昨日はまた「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」やってましたね。しかし若干のパワーダウンを感じたのは気のせいではないでしょう。ちょっとマンネリかな。今回二週に分けて来週もやるそうなのでそっちに期待。それにしてもアントニオ小猪木は凄い。

第十一回となった「しりとり竜王戦」も本日DVDが到着したので今から見ます。イントロだけ見ましたが、芸人軍団に混じってなぜか高橋ジョージが座っていたのが期待感を煽ります。

えーと、話変わりすぎますが、ついでなんで今日疑問に思ったこと。
スーパーで、肉や魚は冷蔵、あるいは冷凍されて売ってますよね。で、家に帰ったら同じように冷蔵庫や冷凍庫に入れる。うん。でも、玉子ってスーパーでは特に冷蔵されずに普通に積んでありますよね。なのに家の冷蔵庫には「冷やせ!」と言わんばかりに必ず玉子を納める場所がある。なんで? 常温で腐りやすいなら店頭でも冷やしておけばいいのに、店と家で保存方法が違う理由がわかりません。本気で悩んでいるわけではないですが。ちょっと。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 罵詈淘奴(雑多なこと) | 00:14 | comments(5) | trackbacks(3) |
山田洋次の新作。あと、愚痴。
待望の山田洋次監督、藤沢周平原作の時代劇第三弾が発表されました
来秋公開の「武士の一分」です。
え〜主演キムタクかよう…。なんだかなあ。まあ、いずれにせよ山田監督なら、最近公開された某藤沢原作の駄作なんて目じゃない傑作を撮ってくれることでしょう。期待します。

ところで、リンク先の記事に、「藤沢時代劇三部作のトリ」「掉尾を飾る」などの表現がありますが、いっつもこの表現、違和感あるんですよ。
これが山田・藤沢コンビ映画のほんまに最後なんか?山田洋次がこれで終わりにするゆうたんか?絶対ゆうてないと思うんですよ。

映画ってなんかっちゅうと「三部作完結篇」という言葉を使いたがるんですよ。誰も三部作なんてゆうてなくても無理やり決め付けてることが多い。これ、すっげえ嫌いなんです。なんか生理的に。
今まで一番ひどかったのが、オリバー・ストーンが「プラトーン」「7月4日に生まれて」とベトナム戦争ものを二本撮って、次に作ったのが「ドアーズ」だったとき。
「オリバー・ストーン60年代三部作完結篇」てコピーでしたからね。そんな無理やり区切らんでええやん!全部関係ない話やのに。
コピー作る人、こういう安直な仕事はやめてくださいね。こんな怒ることでもないような気もするが、ちょっとハイテンションなってしまったよ。

| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 罵詈淘奴(雑多なこと) | 00:46 | comments(3) | trackbacks(3) |
<映画評> ブラザーズ・グリム
監督:テリー・ギリアム
出演:マット・デイモン/ヒース・レジャー/モニカ・ルビッチ


試写会です。テリー・ギリアム七年ぶりの新作と喧伝されてますが、実はあまりギリアム見ていないのでまあさほど期待もせずに行きました。
うーん、なんというか、「銀河ヒッチハイクガイド」と同様のもどかしさを感じますね。もうちょっと笑いやすいギャグを入れてくれよというか。
まあでも「銀河」よりは面白かったです。グリム兄弟版ゴーストバスターズみたいなノリのオープニングがいい。それでも各々キャラも立ってていい感じなのに、なぜか乗り切れない。これはこっちのせいなんだろうか…。
なんか最近見る映画ってそんなんばっかし。手放しで褒めたい映画にまったく当たりません。ブツブツ。今年のハカタベスト一位はなんになるんだろう…。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 映画評 | 00:18 | comments(1) | trackbacks(0) |
<書評> 斬首人の復讐
著者:マイケル・スレイド
出版社:文藝春秋(文春文庫)


というわけで、スレイド二年ぶりの新刊。まず開いた目次に爆笑できます。
「第一部 生首を狩ってみろ」「第二部 生首を斬ってみろ」「第三部 生首を喰ってみろ」なんなんだそれは!各部の章タイトルも凝りまくり。うぷぷ。

今回は「ヘッドハンター」の続編です。かなりダイレクトな続編で、一応「未読でも大丈夫」的なことは解説で言われていますが、まあ宣伝的にはそう言わなければいけないのかもしれませんが、これはやはり読んでおかないと厳しいです。なんせ「ヘッドハンター」事件では微妙な描写だった真犯人が明かされるという展開ですから。
解決したはずの「ヘッドハンター」が舞い戻ってきたのか?という連続首切り事件発生。しかもどうやら別口で首切ってるヤツも混じってるらしい(笑)。←このへんがスレイド
折りしもカナダ先住民族の過激派が蜂起を企て(このへんもスレイド)、スペシャルXは人員を分割せざるを得なくなる。
ヘッドハンターたちを追うディクラークとスパン、先住民族と一触即発の交渉を行うジンク・チャンドラーや<狂犬>ラビドウスキィ。
そして次から次へと明かされる驚愕の真犯人のつるべ打ち。←やっぱりスレイド
相変わらず長すぎるのですが、もうそこもスレイドならではなんで許します。スレイド万歳です。面白かった!

なお、一部解釈に不安があった部分を、翻訳者の夏来健次さんに丁寧に解説していただきました。ありがとうございました。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 22:51 | comments(12) | trackbacks(1) |
<映画評> 銀河ヒッチハイクガイド
監督:ガース・ジェニングス
出演:マーティン・フリーマン/サム・ロックウェル/ズーイー・デシャネル


一昔前に結構原作は有名だったそうですが、まったく知りませんでした。
「銀河バイパスを作るのにジャマだから」という理由で地球滅亡させられ、なぜか生き残ったイギリス人、アーサーの苦難の銀河ヒッチハイク…というバカ設定がかなりツボだったので見に行きました。
結論としては、もうひとつですね。英国風ナンセンスギャグは好きなんですが、なんか間が悪いのか、乗り切れなくてもどかしい思いでした。
しかしそれを補って余りある楽しさだったのが、GPP(真正人間性プログラム)搭載のロボット、マーヴィン。

あ、あかん、かわいすぎる…(笑)。GPPなるものを搭載されたおかげで終始鬱病気味でとぼとぼ歩くところがたまりません。でもIQ16万らしい(笑)。
マーヴィンのフィギュア欲しいです。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 映画評 | 21:52 | comments(7) | trackbacks(3) |
<書評> あの日、少女たちは赤ん坊を殺した
著者:ローラ・リップマン
出版社:早川書房(ハヤカワ文庫HM)


ハヤカワさんこの秋の一押しらしく、ゲラで頂戴したので読んでみました。
僕は裏表紙のストーリー概要とか解説とか登場人物一覧で、ある程度気構えを作って入り込んでいくのが好きなので、そういうのが何もないゲラというのは、どういう話なのかが掴みづらくてなかなか読みにくいもんですね。
ある夏の日に二人の少女が起こした赤ん坊の誘拐、殺人。七年後施設から出てきた二人は互いに合わずにいたが、その直後から周囲で子供の失踪事件が相次ぐ。以前の事件での被害者の親の密告で再び少女たちに警察、マスコミが近づく。果たして彼女たちと事件とのかかわりは…。
という感じ。少女たちの、なんとも薄い加害者意識というか、無垢な残忍性がかなり怖い。二人の関係の危ういバランス、加害者の親、被害者の親の心理。いずれもなんというかノーマルとアブノーマルすれすれに飛行している感覚が秀逸。ただ、惜しむらくは今ひとつ起伏がなくてなんとも話が盛り上がらないこと。うーん、惜しい。好みではありました。

| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 21:28 | comments(6) | trackbacks(4) |
<書評> ヘッドハンター(上・下)
著者:マイケル・スレイド
出版社:東京創元社(創元推理文庫)


さあ、お気に入りスレイドです。絶版だったのですが、文春文庫が続編を出してくれたおかげで復刊されました。
スレイドが描き続けている「カナダ騎馬警察クロニクル」の一作目であり、デビュー作。
邦訳は二作目の「グール」が最初で、これはもうあまりのハイテンションと狂喜のどんでん返しで「スレイドって頭おかしいんじゃないか」と思われていたようですが(笑)、本来のデビュー作である本作は、いたってシリアスで地に足の着いたサイコキラーもの……で済むわけがないのが、なにしろスレイド(笑)。やっぱり頭おかしいです。
はっきり言ってクライマックスのどんでん返しは、いまだハカタにも意味不明。一応それらしい決着はついたものの、え?結局犯人は○○○でいいの?って感じでなんとも釈然としない。スレイドなら何でもありのハカタは十分に楽しみましたが。
ちなみにディクラーク警視はハカタ脳ではスコット・グレンでヴィジュアル変換されています。「羊たちの沈黙」でのクロフォード役の頃のイメージで。

さて、疑問を残したまま終わった「ヘッドハンター」にはなんと続編があるのでした。というわけで、いま新刊「斬首人の復讐」を読んでます。うへへへ。至福は続く。これでも疑問が解明されなかったら夏来さんに聞いてみます…。最近どんどん理解力が落ちてる気が。

| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 01:58 | comments(10) | trackbacks(1) |
<映画評> スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐
監督:ジョージ・ルーカス
出演:ユアン・マクレガー/ヘイデン・クリステンセン/ナタリー・ポートマン


かなり徹底したアンチ・スターウォーズなハカタですが、一応今までのシリーズは見ています。今回もどうでもいいとは思っていましたが、タダ券があったのと、CGを見る目的で今更ながら行きました。
ははは、なんなんでしょうね、このつまらなさ。よくぞここまで陳腐な話にこんなに金かけられるもんです。
毎度申しますが、僕は映画においては脚本をかなり重要視します。このシリーズはとにかくそれがもうどれもこれも全部0点。お話になりません。
最後に生まれたアナキン(ダースベイダー)の双子の子供を、見つからないように別々に育てようとするのはいいけど、わざわざルークのほうは本人の叔父のところに預けられちゃう。そんな安直なとこじゃすぐに見つかるだろ!エピソード4に繋げるためにこうせざるを得なかったんでしょうが…。
まあいいや。
ヘイデン・クリステンセンは凄く色気のある悪役っぷりでよかったです。それだけかな。はい。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 映画評 | 01:33 | comments(9) | trackbacks(79) |
鮎川賞行ってきました
受賞作なしなのに強引に開催された東京創元社の鮎川哲也賞パーティーに行ってきました。短編賞は受賞作ありだったのでそっちメインということらしく。
ほとんど作家の知り合いがいないハカタとしてはもっぱら食いだめ、飲みだめに専念。
それでもミステリフロンティア仲間として大山誠一郎さん、獅子宮敏彦さんらとお話できたのは嬉しいことでした。偶然三人とも関西在住組でした。ちなみに今回の短編賞受賞者、高井忍さんとも少しお話しましたが、これまた京都のお方。
また、大山さんとは翌日に偶然書店でもばったり。

ハカタ的に最大の収穫は、文春文庫のマイケル・スレイドを翻訳している夏来健次さんとご挨拶できたこと。スレイドは特に文春に移って夏来さんが訳されるようになってから翻訳の悪趣味路線が素晴らしく、今回の「斬首人の復讐」の目次なんか開いただけで大笑いですよ。
本のタイトルからして「髑髏島の惨劇」「暗黒大陸の悪霊」「斬首人の復讐」ですからね。原題はそれぞれ RIPPER、EVIL EYE、PRIMAL SCREAMですよ。なんでそのタイトルやねん!て感じでしょ。うぷぷぷ。サイコー。
笹川吉晴さんにお会いできなかったのは残念でしたが、楽しい旅でした。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 作家活動 | 22:27 | comments(7) | trackbacks(3) |
プライドの謎
さて、PRIDE30、ミルコ対ジョシュの再戦が決まりましたね。
前回ほどの期待感はないですが、ジョシュ・バーネット最強(であって欲しい)説を唱えるハカタとしては緊張の一戦です。
しかしそれにも増してマニア的に楽しみなのがハリトーノフ対ファブリシオ。これは渋い。この勝者がヒョードルに挑戦でいいんじゃないでしょうか。
ところで、この選手の呼び方って統一感がなくてなんか変ですよね。ファブリシオってファーストネームでしょ?「ファブリシオ・ヴェウドゥム」。なんでこう呼ばれるのかな。「ミルコ」はそもそも「クロコップ」てのがクロアチアの警官というリングネームみたいなもんだから愛称としてミルコでいいと思うけど。
あと、実は「ヒョードル」ってのもファーストネームなんですよね。弟がエメリヤエンコ・アレキサンダーなんだから。なんでこの二人だけ名・姓じゃなくて姓・名の順番なのか。ロシアのこの地方(どこか知らんが)はそうなのか。
このへんどうもよくわからなくて気持ち悪いです。ちゃんと法則を決めて統一してください。
判定の結果のアナウンスだけなぜかファーストネームで呼ぶのも意味不明。「ジャッジだれそれ、ダン(ヘンダーソン)!」とか。あーもう、なんとかして!
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 罵詈淘奴(雑多なこと) | 13:25 | comments(3) | trackbacks(8) |
<映画評> メゾン・ド・ヒミコ
監督:犬童一心
出演:オダギリジョー/柴崎コウ/田中泯


傑作「ジョゼと虎と魚たち」の監督と脚本(渡辺あや)のコンビということで期待しましたが、あーうん、惜しいなー、という感じ。
伝説のゲイバー、「ヒミコ」のママ(田中泯)が引退して経営を始めたゲイ専門の老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」を舞台に繰り広げられる人間模様。
うわーその設定素晴らしいですね。いくらでもドラマが紡ぎ出せそうで、長編漫画の原作なんかにうってつけです。
そしてとにかくなにより、ハカタの生涯の傑作ともいえる名画「たそがれ清兵衛」の評価すら揺るがしてしまうような圧倒的インパクト、田中泯のオカマ姿
オダギリジョーは相変わらず素敵やし、不機嫌に睨みつけさせたら柴崎コウの右に出るものなし、という俳優陣が実に贅沢でいい使われ方をしています。
ああ、それでも、やはりなんとなく乗り切れなかった。ラストはもう少しひねり方があったんじゃないだろうか、とか。残念です。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 映画評 | 23:41 | comments(2) | trackbacks(2) |
<書評> 容疑者Xの献身
著者:東野圭吾
出版社:文藝春秋


なんだか周囲で偉く評判がよくて、今年のベストなんて噂も聞こえてきたのであわてて読みました。
……んーーまあまあ、かな。そもそもこの物理学者湯川シリーズは東野作品の中ではあまり好きなほうではなくて、それはやはりどうしても東野圭吾の描く「理系キャラ」に対して違和感を拭えないからだろうと思う。
なんだろう、文系の人が想像する類型的な理系というか、なんか安易なんですよね。東野氏はそもそも理系出身だけど、やはりわかりやすくしようとするとこうなってしまうのかな。森博嗣の描く身も蓋もない理系がどうしても好みです。
あと、これはハカタには極めて珍しいことですが、前半でメイントリックが大体わかっちゃいました。これもまた若干興を殺いでしまったということで、残念でした。
| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 書評 | 23:19 | comments(7) | trackbacks(0) |