2005.11.08 Tuesday
<書評> サルバドールの復活(上・下)
著者:ジェレミー・ドロンフィールド
出版社:東京創元社(創元推理文庫) ドロンフィールドは、前作「飛蝗の農場」で「このミス」一位という派手な日本デビューを果たし、そのわりにはあまり読まれず、いい評判もあまり聞かないというなんだか凄いのかかわいそうなのかよくわからない不思議な人です。僕も未読でした。 で、この第二作が邦訳され、上下間の長さに尻込みしていたのですが、出版社さんから頂いたのを契機に読んでみました。 あ、むむむ、ぬうう…えと、あの、これ、なんの話ですか? すみません、ミステリなのかどうかすら不明でした。それくらいわけわからん話。古城を舞台にしたゴシックホラー? 天才ギタリストと女子大生とのハーレクイン張りのラブロマンス? クライマックスに至ってはぶっとびの謎の儀式まで登場。 ううーむ、ハカタ的判断としては、「これはギャグに違いない」という結論です。しかもあまり笑えない。こいつはきついですね。 しかし最近少し思いましたが、どうもここ数年、僕自身の「面白がれる範囲」が着実に狭くなってきているような気がします。この本、たぶん十年前の僕なら大爆笑で面白がってた気がするんですよ。 ああ、そう考えると悲しい。これが年を取るということなのか…? ちょっとマジでつらいです。昔の感覚を取り戻すにはどうしたらいいのかな。すみません、話がずれましたね。 |