2005.05.11 Wednesday
<書評> ミステリオーソ/ハードボイルド
著者:原りょう
出版社:早川書房(ハヤカワ文庫JA) 単行本「ミステリオーソ」に、その後書かれたエッセイや短編を加えて二分冊にした文庫。 ハードボイルド作家にしてジャズピアニストでもある原りょうのジャズ、映画、小説に関するエッセイ中心のごった煮本です。 いやあ、この人、めちゃくちゃに本読んでますねえ。一人の作家を発表順に全集を全部読むとか、信じられません。 日本ジャズ界の結構重鎮だったのも意外。いや、ジャズなんてまったく門外漢なんで。 まあしかし正直エッセイはあまり面白くなくて、やはり目当ては「ハードボイルド」巻末の「小説以外の沢崎シリーズ」です。シンプルでストイックな文体は、一行一行追っているだけでひしひしと幸せを感じます。 というわけで、昨年十年ぶりに出た新作「愚か者死すべし」(僕の昨年のベスト1)の次作は比較的早く出そうとのことで、震えて待ちます。 |