伯方雪日の罵詈淘奴日記

罵詈淘奴=バーリ・トゥード=ポルトガル語で「なんでもあり」です
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<映画評> 四日間の奇蹟
監督:佐々部清
出演:吉岡秀隆/石田ゆり子/尾高杏奈/西田敏行


試写会です。
えーと、招待してもらってなんですが、つまりませんでしたな。
原作を読んでいなくて、こういうファンタジーな話とは知りませんでした。
まずね、そのファンタジーな部分(人の意識が別人に移る。ありがち!)でちゃんと感動させたいなら、そこを支える土台のリアリティをきっちり描かないとダメでしょ?
それを描いてないから、単なる絵空事なんです。
脚本もどうにも偏っていて、メインキャラである如月(吉岡秀隆)の内面描写がまるでなされないために、「肩抱いて」はい「キスして」はい、など状況に流されるだけのただの頼りない男にしか見えん。
少なくとも彼がちゃんと優しい男であるだけのエピソードを入れんとあかんでしょうが。
演出もまあなんとも稚拙。ステンドグラスを通したライティングとか、異常にきらめく灯台とか、ちょっといまどき勘弁してよ、という陳腐さ。
監督は「陽はまた昇る」「半落ち」の方ですか。いまどき真正面から泣かせに入るのは結構ですが、「感動的な場面の記号」をいくら積み重ねてもそれだけじゃ感動できないよ。

| 伯方雪日(はかたゆきひ) | 映画評 | 22:11 | comments(17) | trackbacks(0) |